植物園情報
ビオラ/ホームメイト
科名 | スミレ科 |
---|---|
属名 | スミレ属 |
原産地 | ヨーロッパ |
栽培の難易度 | 初心者向け |
---|
植物分類 | 一年草 |
---|---|
草丈 | 10~30cm |
開花時期 | 11~4月 |
花もち | 4~6日間 |
花色 | 青、紫、白、赤、黄、 ピンク、複色など |

耐暑性 | 弱い |
---|---|
耐寒性 | 強い |
ビオラはヨーロッパが原産で、世界中の温帯地方に約500種が自生しているとされています。ビオラは野生種が存在せず、ヨーロッパに分布するスミレ類の「ビオラコルヌータ種」をもとに改良された品種です。花姿がビオラに似ている「パンジー」も、同じスミレ類(パンジーは「ビオラトリコロル種」)をもとに改良された品種であることから、同じ植物とされています。そのため、以前は花径が4cm以上の物を「パンジー」、花径が4cm未満の物を「ビオラ」として区別していました。
現代では交配によって花径が小型のパンジーや花径が大型のビオラも誕生し、区別が付きにくくなっています。日本には江戸時代末に渡来したと言われています。
ビオラの名前「Viola(ビオラ)」は、ギリシャ神話の王である「ゼウス」が、少女「イオ」のためにスミレの花を咲かせたという伝説から、少女の名前「ion(イオン)」に由来します。
ビオラの和名はパンジーと同じ「三色菫(サンシキスミレ)」です。紫、黄、白など3色で構成された花が咲き、スミレ種がもとになっていることに由来します。
ガーデニング年間スケジュール
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
植え付け | ||||||||||||
施肥 | ||||||||||||
切り戻し | ||||||||||||
開花 |
育て方のポイント

ビオラは、日当たりの良い場所で育てます。風通しが良い環境であれば、さらに花付きが良くなります。
ビオラの生育温度は5~20℃です。耐寒性は高めですが、根付く前に霜が降りると株が傷んでしまうため、植え付け時期に注意しましょう。根付いたあとは、霜にあたっても日にあたることで自然にもとに戻ります。
植え付け
土作り
地植えの場合は、苗を植え付ける2週間前に約100g/m²の「苦土石灰」を撒いて土と混ぜます。植え付けの1週間前になったら、約3kg/m²の腐葉土と、元肥として約100g/m²の「緩効性化成肥料」を一緒に混ぜ合わせ、土に馴染ませておきましょう。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使用するか、赤玉土(小粒)、腐葉土、ピートモス(※)を5:3:2の割合で配合した用土を使用します。元肥として適量の緩効性化成肥料も一緒に混ぜ合わせましょう。なお、市販の草花用培養土を使用した場合は、元肥を施す必要はありません。
※ピートモスとは、水気の多い場所で育ったコケ類を、細かく砕いて乾燥させた土のこと。
植え付け
ビオラの植え付け時期は、10~11月です。
地植えの場合は、根鉢の2倍ほどの大きさに植え穴を掘り、苗を植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、約20cmの株間を空けましょう。
鉢植えの場合は、5号鉢を用意し、鉢の底に鉢底ネットを置いたら、鉢の底が見えなくなるぐらいに鉢底石を敷きます。用土を鉢の3割ほど入れ、鉢の中心に苗を置いたら、鉢の縁から1~2cm下の高さまで用土を追加しましょう。
ポリポットから苗を取り出した際、根が白くびっしりと回っている場合は、根鉢の底をハサミで十字にカットするか、手でほぐしてから植え付けます。植え付ける際は、ハサミでカットした(手でほぐした)根の部分を広げ、土に接着させるように置きましょう。
増やし方(挿し芽)
ビオラは、挿し芽で増やせます。挿し芽の適期は、10月と3~4月です。
元気な茎を切り取り、挿し穂にします。挿し穂を1時間ほど水に浸けたら下葉を取り除きます。市販の草花用培養土をポリポットに入れ、水で湿らせたら水あげした挿し穂を挿しましょう。その後は発根するまで、直射日光があたらない明るい日陰で、土が乾燥しないように育てます。3~4週間ほどすると発根するので、育てたい場所や鉢に定植します。
なお、種まきでも増やせますが、育てた株と同じ花が咲かないので、挿し芽がおすすめです。
手入れ
水やり
地植えの場合は、苗の植え付け時にたっぷりと水やりをします。植え付けから1週間は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。その後は水やりの必要はありませんが、1週間以上雨が降らずに乾燥が続いたときは、水を与えます。
鉢植えの場合も苗の植え付け時にたっぷりと水やりをします。その後は、土の表面が乾いたら、水やりをしましょう。
施肥
地植えの場合は元肥の他、植え付けの約1ヵ月後から1ヵ月に1回の頻度で、緩効性化成肥料を置き肥します。
鉢植えの場合も元肥の他、植え付けの約2週間後から10日に1回の頻度で、液肥を施します。
切り戻し
花が咲き終わったら、花がら摘みを行います。咲き終わった花は種を作ろうとして栄養が株全体に回らなくなるため、萎んだ花はこまめに花茎の付け根から切り取りましょう。