植物園情報
カランコエ/ホームメイト
科名 | ベンケイソウ科 |
---|---|
属名 | カランコエ属 |
原産地 | 南アフリカ・東アフリカ、アラビア半島等 |
栽培の難易度 | 初心者向け |
---|
植物分類 | 多年草 |
---|---|
草丈 | 10~50cm |
開花時期 | 1~5月 |
花もち | 日照時間が短いと開花 |
花色 | 白、赤、ピンク、 オレンジ、黄、緑 |

耐暑性 | 強い |
---|---|
耐寒性 | 弱い |
南アフリカや東アフリカ、アラビア半島、東アジア、東南アジアなどが原産のカランコエは、マダガスカルと東アフリカを中心に約100種が分布する多肉植物で、比較的涼しい高原や台地で自生しています。
カランコエはドイツで品種改良が始まり、オランダやアメリカ、日本でも生育され、様々な品種が誕生しました。日本への渡来は昭和6年で、一般にカランコエとして流通しているのは、マダガスカル原産の「カランコエ・ブロフェルディナ種」を改良した品種です。開花時期を調整された苗が、一年を通して園芸店やホームセンターの園芸コーナーに並んでいます。
カランコエは草丈が10~20cmの矮性種と、30~50cmの高性種があり、葉は分厚く多肉質で、表面に光沢があります。1株から複数本の花茎が伸び、先端に約1cmの小花をたくさん付けるのが特徴です。
また、花の咲き方には一重咲き、八重咲き、ベル形など様々な品種があります。
カランコエの名前「Kalanchoe(カランコエ)」は、同属植物の中国名「加籃菜」の発音からフランスの植物学者「ミシェル・アダンソン」が名付けたと言われています。
カランコエは和名で「紅弁慶(ベニベンケイ)」と呼ばれ、花色の「紅」と、乾燥に強い植物であることから、強いイメージがある「弁慶」を合わせて名付けられました。
ガーデニング年間スケジュール
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
植え付け | ||||||||||||
施肥 | ||||||||||||
切り戻し | ||||||||||||
開花 |
育て方のポイント

カランコエは耐寒性が低いため、鉢植えで育てます。
6~10月は、日当たりの良い場所に置きます。ただし、高温多湿に弱いため、年間を通して雨が当たらない風通しの良い場所が最適です。風通しが悪いと蒸れて腐る原因になるので、注意しましょう。また、強い直射日光に当たると葉焼けを起こしてしまうことがあります。真夏は直射日光を避けた明るい日陰で育てましょう。
11月になったら室内に取り込み、5月まで日の当たる暖かい場所で育てます。カランコエは短日植物で、日照時間が短いと開花する性質です。
室内で育てる際、夜間に照明が付いている場所に置いておくと、カランコエが昼間と判断して花芽が付きにくくなるので、注意しましょう。
植え付け
土作り
市販の多肉植物用培養土を使うか、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモスを5:3:2の割合で配合した用土を使用します。元肥として「緩効性化成肥料」を混ぜ合わせておきましょう。市販の多肉植物用培養土を使用する場合は、元肥を施す必要はありません。
※ピートモスとは、水気の多い場所で育ったコケ類を、細かく砕いて乾燥させた土のこと。
植え付け
カランコエの植え付け時期は、5~6月と9月です。
根鉢よりも一回り大きな鉢を用意し、鉢穴よりも少し大きめの鉢底ネットを置いたら、鉢底が隠れるくらいまで鉢底石を敷きます。鉢の1/3ほどまで用土を入れ、鉢の中心に苗を置いたら、鉢の縁から1~2cm下の高さまで用土を追加し、たっぷりと水やりをします。4~5日は半日陰の場所に置いて根付かせ、その後は日当たりと風通しの良い場所に移動させましょう。
増やし方(挿し芽)
カランコエは挿し芽で増やします。挿し芽の適期は、植え付け時期と同じ5~6月と9月です。
茎の先端から5~7cmほどの位置で、切り口が斜めになるように切り取り、挿し穂にします。挿し穂の下半分の葉を取り除いたら、1時間ほど切り口を水に浸します。湿らせた川砂かバーミキュライト(※)をポリポットに入れたら、1~2cmの深さに挿しましょう。たっぷりと水やりをしたら、半日陰の場所に移動し、乾かし気味に水やりをしながら育てます。3週間から1ヵ月で発根するので、3号ポットに鉢上げし、日当たりの良い場所で育てましょう。
※バーミキュライトとは、「苦土蛭石(くどひるいし)」という鉱物を700℃以上の高温で焼いてアコーディオン状に膨張させ、細かく砕いた物のこと。
手入れ
水やり
カランコエは茎や葉に水を蓄える多肉植物のため、乾燥気味に育てます。根が細く水を吸収する力が弱いため、水やりの頻度が多過ぎると根腐れを起こしてしまいます。水を与え過ぎないように注意しましょう。
生育期の5月と9~10月は、土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまで水やりをします。6~8月の夏季と、11~4月の冬季は、土の表面が乾いて2~3日経ってから水やりをするようにします。
カランコエに水やりをする際は、茎や葉、花に直接水がかからないよう、土に注ぐようにしましょう。
施肥
切り戻し
花が咲き終わったら、花がら摘みを行います。咲き終わった花は種を作ろうとして栄養が株全体に回らなくなるため、萎んだ花は花茎の付け根から切り取りましょう。
また、1年ほどで草姿が乱れてくるので、花後の5~6月に1/3程度の高さで切り戻します。
その他
根詰まりを起こすと水はけが悪くなるので、1~2年ごとに植え替える必要があります。
植え替えは切り戻しのタイミングで行うようにしましょう。
切り戻した株の下葉を取り除き、風通しを良くしたら、鉢から引き抜いて、根鉢の古い土を半分落とします。株が大きく育っている場合は、3~4つに分けましょう。
根鉢よりも一回り大きな鉢に植え替えたら、たっぷりと水やりをし、その後は控えめに水やりをしながら、2週間ほど明るい日陰で育てます。