ガーデニング(園芸)用語辞典
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無機塩類
むきえんるい無機塩類とは、植物の生育に不可欠な炭素、水素、酸素以外のミネラル成分のこと。
植物は光合成(こうごうせい)によって二酸化炭素と水から有機物を作り出すことができるが、その過程で様々な種類の無機塩類を必要とする。無機塩類の働きは、①酵素の構成成分となり、②細胞の浸透圧を調整する。③栄養輸送や④光合成にも必要となる。
① 酵素の構成成分
多くの酵素は、活性中心(酵素タンパク質の構造の中で化学反応を触媒する部位)に無機塩類を持っている。酵素は、植物体内の化学反応を効率良く進めるための触媒として働く構成成分になっている
② 細胞の浸透圧調整
細胞内の浸透圧を調整し、細胞の形を維持する
③ 栄養輸送
植物体内で、水や有機物を運ぶ役割がある
④ 光合成
クロロフィルなどの光合成色素の合成に、マグネシウムなどの無機塩類が必要になる
植物に無機塩類が不足すると生育が阻害され、様々な障害が現れる。例えば、窒素が不足すると葉が黄色くなり、リンが不足すると生育が遅れ、花や果実が少なくなるといった症状が現れる。
植物に無機塩類を施す一般的な方法は、肥料を与えること。肥料には、⑤天然肥料と⑥化学肥料があり、それぞれ特徴が異なる。
⑤ 天然肥料
堆肥(たいひ)、腐葉土(ふようど)など、有機物を原料とした肥料。土壌の物理的な性質を改善する効果が期待できる
⑥ 化学肥料
化学的に合成された肥料。特定の養分を効率良く補給することができる
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