植物園情報
ヒマワリ/ホームメイト
科名 | キク科 |
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属名 | ヒマワリ属 |
原産地 | 北アメリカ |
栽培の難易度 | 初心者向け |
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植物分類 | 一年草 |
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草丈 | 30~300cm |
開花時期 | 7~9月 |
花もち | 5日程度 |
花色 | 黄、オレンジ、赤、白、複色 |

耐暑性 | 強い |
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耐寒性 | 弱い |
ヒマワリは、北アメリカが原産の一年草です。アメリカ西部やメキシコ北部、カナダに約60種が分布し、乾燥した平原や牧草地などに自生しています。紀元前3000年頃には北アメリカに生息し、古代インカ帝国で太陽の花として尊ばれ、宮殿の装飾に施されたり、太陽神に仕える人達がヒマワリの金細工を身に付けたりしていたとされています。
1510年には、スペインのマドリード植物園で栽培が始まり、フランスやオランダに伝わった後、1666年(江戸時代)に中国を経由して日本へ渡来したと言われています。
ヒマワリは1茎に1花を咲かせ、草丈が2~3mになる品種が広く知られていますが、近年では品種改良が進み、1茎が分枝して多くの花を咲かせる多花性の品種が増え、草丈が30cm程度の矮性種や150cm程度の中性種のヒマワリが流通しています。花色は定番の黄色の他、オレンジや赤、白、複色(※)があり、花心がグリーンや黄色など多種多様な品種があることから、ガーデニングでの人気が高まっています。
ヒマワリの和名は「向日葵(ヒマワリ)」で、太陽に向かって花が咲くという意味があります。他にも「日輪草(ニチリンソウ)」、「天蓋花(テンガイバナ)」、「天蓋草(テンガイソウ)」、「天竺葵(テンジクアオイ)」、「日向葵(ヒュウガアオイ)」などの和名があり、いずれも太陽に由来した名前です。
※複色とは、花弁に2つ以上の色が現れていること。
ガーデニング年間スケジュール
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
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植え付け | ||||||||||||
施肥 | ||||||||||||
切り戻し | ||||||||||||
開花 |
育て方のポイント

ヒマワリは日当たりが良く、風通しの良い場所で育てます。
日当たりが悪いと花付きが悪くなったり、草姿が間延びしたりするので、注意しましょう。
また、風通しが悪いと病害虫が発生しやすくなるので、風が通らない蒸れやすい場所は避けるようにしましょう。
ヒマワリは根が分かれることなく真っすぐに伸びる直根性の植物です。根が傷つくと枯れてしまいますので、植え替えずに育てるようにしましょう。
植え付け
土作り
ヒマワリは水はけが良く、有機質に富んだ土を好みます。
地植えの場合は、植え付ける1~2週間前に40cmほど土を掘り上げ、約2kg/m²の腐葉土を入れて馴染ませておきます。
鉢植えの場合は、赤玉土(小粒)と腐葉土を7:3の割合で配合した用土を使用します。
地植え、鉢植えともに、元肥として「緩効性化成肥料」を混ぜ込みましょう。
植え付け
ヒマワリの植え付け時期は、4~6月です。
地植えの場合は、大きめの植え穴を堀って、苗を植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、草丈に応じて株間を空けましょう。株間は、高性種が30~40cm、中性種と矮性種が約20cmです。
鉢植えの場合は、草丈に応じて鉢を準備します。高性種が7~8号鉢、中性種と矮性種が5~7号鉢です。
地植え、鉢植えともに、根鉢を崩さずに植え付けましょう。
増やし方(種まき)

種まきで増やします。種まきの適期は4~5月です。
種の採取は、花が散って中心部の種が黒くなったタイミングで行います。花茎ごと切り取って、日当たりと風通しの良い場所で乾燥させます。十分に乾いたら種を取り出し、瓶や保存袋などに入れて、翌年まで冷暗所で保存しましょう。
種まきは、直まきとポリポットに蒔く方法があります。
直まきの場合は、1cmほどの植え穴を作り、2~3粒蒔きます。覆土したらたっぷりと水やりをし、発芽するまで土が乾かないように管理しましょう。1週間すると発芽するので、双葉が開いたら生育の良い苗を残して、1本に間引きます。
ポリポットに種を蒔く場合は、用土を入れたポリポットの中心に1cmほどの植え穴を作り、2~3粒蒔きます。覆土したらたっぷりと水やりをし、発芽するまで水を切らさないように日当たりの良い場所で管理しましょう。発芽したら生育の良い苗を残して、1本に間引きます。本葉が5~6枚になったら根鉢を崩さないように、育てたい場所や鉢に定植します。
間引く際、苗を引き抜くと残す苗の根を傷つけてしまいますので、間引く苗は、根元からハサミで切り取るようにしましょう。
手入れ
水やり
地植えの場合は、植え付けてから根付くまでは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。根付いたあとは、水やりの必要はありません。ただし、ヒマワリが開花したあとの夏の時期は土が乾きやすいので、水切れを起こさないようにする必要があります。特に高性種は葉が萎れやすいので、注意しましょう。
鉢植えの場合は、植え付け後、土の表面が乾いたら鉢の底から水が流れ出すまでたっぷりと水やりをします。特に夏の時期は乾きやすくなるので、朝と夕方の2回、水やりをしましょう。
施肥
地植えの場合は、元肥を施せば肥料を与える必要はありません。開花後に株の勢いが弱い場合は、「液肥」を施すようにしましょう。
鉢植えの場合は、植え付けてから花が咲くまでの間、月に1回の頻度で緩効性化成肥料を置き肥します。
ヒマワリは肥料を多く吸収する植物です。肥料を与えすぎると徒長して倒れやすくなります。肥料を与えすぎないように、注意しましょう。
切り戻し
1茎に1花を咲かせるヒマワリは、種を採る必要がないのであれば、花が枯れたら株を抜き取ります。種を採る場合、種ができるまでは枯れてもそのままにしておきましょう。
多花性のヒマワリは、花がら摘みを行います。咲き終わった花は種を付けようとするため、株が消耗してしまい花数が少なくなってしまいます。咲き終わった花は早めに摘み取るようにしましょう。種を採る必要がない場合は花が枯れたら株を抜き取り、種を採る場合は種ができるまで、枯れてもそのままにしておきましょう。
その他
高性種のヒマワリは、草丈が高くなると強風などの影響で倒れやすくなります。必要に応じて支柱を立てるようにしましょう。