ガーデニング(園芸)用語辞典
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細胞液
さいぼうえき細胞液とは、植物細胞の液胞(えきほう)の中に存在する液体のこと。液胞は植物細胞の中で袋状になっており、液胞の中に液体が溶け込んでいる。細胞液には、主に①水、②糖、③無機塩、④有機酸、⑤色素、⑥タンパク質、⑦老廃物が含まれている。
①水:細胞液の主成分②糖:グルコースやスクロースなど、植物のエネルギー源となるもの③無機塩:カリウムイオン、カルシウムイオンなど、植物の生理機能に重要な無機塩類④有機酸:クエン酸、リンゴ酸など、植物の酸味のもととなるもの⑤色素:アントシアニンなどが含まれており、花の色や果物の色に影響を与える⑥タンパク質:酵素や貯蔵タンパク質など⑦老廃物:植物の代謝によって生じた老廃物も蓄積されることがある
細胞液は、植物の生命活動において重要な役割を担っており、細胞液中の物質の濃度によって細胞内の浸透圧が調節され、植物が水分を吸収したり、保持したりするのに役立っている。糖やタンパク質などの養分を貯蔵する役割がある一方で、有害な老廃物を細胞液中に隔離し、細胞を保護する。
また、細胞液が液胞に蓄積されると、細胞が膨張し、植物の成長を促し、アントシアニンなどの色素によって、花や果物に色を与える働きがある。細胞液は、植物の生育や繁殖に不可欠な物質。細胞液の成分や濃度が変化すると、植物の生理機能に影響を与え、生育が阻害されることもある。
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