ガーデニング(園芸)用語辞典
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赤星病
あかぼしびょう赤星病とは、植物の糸状菌(カビ)による被害である「さび病」の一種で、Gymnosporangium(ギムノスポランギウム)属の担子菌が寄生する病害を意味する。
二つの植物を季節ごとに行き来して寄生する「異種寄生菌」による病気で、冬の間は「中間宿主」と言われるカイヅカイブキなどのビャクシン類の木で越冬する。春先にビャクシン類の枝先などに茶褐色の塊が冬胞子として形成されると、春にはオレンジ色の突起が現れ、そこから胞子が飛散し、バラ科ナシ亜科のリンゴやナシなどに移動し寄生。さらに、夏頃には再びビャクシン類へ移動するというサイクルを繰り返す。
赤星病にかかると、葉の表面に黄色の斑点ができ、病状が進行すると、葉裏に房状で毛羽立った形の病斑が出現。被害株の葉は黒く腐って枯れ、果実は奇形となる。リンゴからリンゴへといった伝染はしないため、リンゴやナシの産地では中間宿主であるビャクシン類の植樹を規制している地域もある。
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