植物園用語辞典
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ノー・ネット・ロス
のー・ねっと・ろす「ノー・ネット・ロス」とは、生物の多様性について、損失がないことを意味する用語。人間による開発行為により、自然へのダメージが避けられない場合に、当該の開発プロジェクト内で、同等の自然価値を創り出すことで、損失を緩和するという考え方となる。ノー・ネット・ロスは、「代償ミティゲーション」と呼ばれる手法のひとつ。日本では制度化されていないものの、欧州諸国をはじめ、オセアニアや北米、南米各国にまで広がりを見せており、少なくとも50カ国で制度化が実現している。実施には、開発場所での生物多様性の評価について、適切な定量化が不可欠とされる。過小評価は、生物多様性の減少に直結する可能性が高くなることが理由だ。また、ノー・ネット・ロスは、秩序のない開発による、生物多様性の損失を代償する手段ではないことにも、留意すべきとされている。
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