植物園用語辞典
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炭酸同化作用
たんさんどうかさよう「炭酸同化作用」とは、植物が空気と水から、太陽の光エネルギーを用いて有機物をつくりだすこと。別名「光合成」と言う。植物がつくりだす有機物が、地球上の大部分の生命を支えるもとになっている。植物は、太陽の光の強さによって光合成の量が左右される。植物の呼吸による二酸化炭素の放出量と光合成による吸収量が釣り合い、見かけ上、二酸化炭素のやりとりがゼロになる明るさを光補償点と呼ぶ。光補償点は、日なたで育つ陽生植物では高く、陰生植物では低くなる。また、光合成のしくみにおける二酸化炭素の取り込み方によって、食物は3種類に分けられる。C3植物は、強光高温では光合成が阻害され、乾物1gを作るのに、水が400g〜1kgが必要なため、ブナの森などは水を蓄えることが可能だ。C4植物は、強光や高温に適応して、二酸化炭素濃度が低くても、高い光合成が行なえる。乾燥地域や熱帯地域に分布している。CAM植物は、C3植物、C4植物とは逆で、昼に気孔を閉じて水分の蒸散を防ぎ、夜に開いて二酸化炭素を取り込む。砂漠など乾燥地の環境に生育している。
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