植物園用語辞典
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アンブレラ種
あんぶれらしゅアンブレラ種とは、自然生態系において、食物連鎖の頂点に位置するような、行動範囲の広い高次消費者(主に肉食動物)のことを言う。生態系保護の視点から、より行動範囲の広い動物が生息する環境を守ることで、その傘下に生育する他の多種の生物を守ることができる、という考え方からアンブレラ種(傘種)と呼ばれる。アンブレラ種の捕食した果実の種などは、糞で排出され、やがて新しい自然を育む。捕食された動物の死骸は他の種の餌となり、土となることで、生態系の住む環境その物を豊かにしていると言える。日本では、一般的にツキノワグマ、オオタカ、イヌワシなどの哺乳類や鳥類がアンブレラ種と言われている。その種の絶滅により、生態系の構造を大きく崩してしまうキーストーン種とは異なり、このアンブレラ種が絶滅しても、生態系が崩れるような大きな影響があるとは言われていない。
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