植物園情報
植物園スタッフの1日/ホームメイト
植物園のきれいな花々、健やかに成長する植物は、生き物です。毎日、きちんと人の手によって手入れを行き届かせているからこそその環境が維持できているのです。植物園で働く人は、毎日どんな仕事に取り組み、植物の育成、管理をしているのでしょうか。植物園の仕事は、施設の管理や維持、植物の栽培、管理のほか、イベント・講習会などの企画・運営、植物の研究、資料保存、花や苗木の販売・・・さまざまな仕事をこなしていますが、ここでは植物園の基本的な仕事である植物の栽培や管理にスポットを当てて植物園の1日を覗いてみましょう。
6月某日 植物園の1日

- 午前7時(水やり)
- 担当している植物の早朝の水やりを行ないます。水やりは単純作業に見えますが、相手は生き物なのでそれぞれの植物の状態や植物の種類に応じて水やりの仕方や量を変えています。
- 午前7時30分(雑草駆除)
- 花壇周辺の雑草駆除を行ないます。合わせて花壇の植物が虫害に侵されていないか、葉っぱを観察してチェックします。
- 午前9時(開園)
- 開園。お客様を迎えるため、作業を中断してお客様に挨拶をします。
- 午前9時30分(芝生の手入れ)
- 芝刈り機で芝生を刈りこみ、花の終わった花壇の花を引き抜いて束にして、片づけます。
- 午前11時(鉢に土を入れ、苗を植える)
- 畑土、腐葉土、砂などを決まった割合に混ぜ、100もの鉢に土を入れ、苗を植えます。
- 正午(昼食)
- 植物園の事務所で休憩。
- 午後1時(鉢の展示)
- オニユリの鉢を展示温室にトラックで運び込み、主任園芸師の指示で他の草木と一緒に配置します。
- 午後3時(夏のイベントの打合せ)
- 夏のイベントとして計画している水草展の打合せ。水草展で披露する水草は春から手入れをしていました。
- 午後4時(定植)
- 前日までに水を抜いて掃除しておいた池に水を張り、スイレンを定植します。
植物園で働くということ

植物園での仕事は、植物を育てるための幅広い知識や技術が求められます。ビオトープ管理士や学芸員の資格職者も珍しくありません。しかし、植物園にとって一番必要な人材は、知識や技術よりも、植物が好きで、植物を愛する気持ちが深く、植物の美しさを多くの人たちに伝えたいという心を持つ人です。