植物園情報
植物園で花の香りを楽しむ/ホームメイト
植物園は色鮮やかな植物や緑を視覚で楽しむだけでなく、植物が放つ多種多様な香りを嗅覚で楽しむこともできます。これは数ある観光施設のなかでも、植物園ならではの楽しみ方ではないでしょうか。ぜひ植物園でお気に入りの香りに包まれて癒されてみて下さい。
花の香りは植物たちの生存戦略
花の香りは、私たち人間を楽しませてくれるためにあるものではなく、植物自身が生き残っていくための生存戦略のひとつです。花の鮮やかな色彩で虫を誘い出すだけでなく、強い芳香を放ち遠くにいる虫たちをおびき寄せて花粉を付けさせます。花の種類によって花粉媒介者は様々で、蜂や蝶が主になって受粉を手伝う花は、日が昇っている時間帯に強い香りを放ちます。また、蛾やコウモリが花粉媒介者となる花もあり、これらは夜に強い香りを放ちます。冬場の昆虫が少ない時期には、花弁や蜜だけでなく、おしべなどからも強い香りを出して遠くにいる虫や鳥類までもを誘い出すと言われています。
好きな香りを探してみよう!
花の香りに誘われてやって来る虫たちのように、自分の好みの香りを辿って好きな花を見つけてみませんか?季節ごとに植物園で楽しむことができる香りをハーブ中心に紹介します。
春
- タイム
- 葉にややスパイシーな芳香があり、料理にも利用されます。
- ジャーマンカモミール
- 白い花にはリンゴのような香りが漂います。ティーとして飲用されることも多いです。
- センテッドゼラニウム
- 香りの良い葉をもつ種類の総称。バラやレモン、ミントなど様々な香りの種類があります。
初夏~夏
- バラ
- 香りの認知度は世界ナンバー1と言っても過言ではないバラ。植物園でもバラ園は人気コーナーです。
- ラベンダー
- 初夏の代表的なハーブで、香りや花の色にも様々な種類があります。
- ミント
- 爽快感のあるさわやかな香りが特徴的で、ラベンダー同様、種類が豊富です。
秋
- サフラン
- 花に鼻を近づけると、深く甘い香りがします。料理や染料、薬用など広く利用されています。
- フジバカマ
- 秋の七草の1つとして知られています。桜餅の葉のような香りがします。
冬
- ローズマリー
- 古代ギリシャ時代から親しまれてきたハーブで、なんと悪魔から守る神秘的な力を持つとも言われています。
- アカシア
- 1000種以上あり、そのなかでも花に甘い香りを持つミモザなどがよく知られています。ハチミツのような香りに癒されます。
香りを生かしたフラワーグッズ
好きな香りの花を生かして、ポプリやアロマオイルなどの香りを楽しめるグッズを作ってみてはいかがでしょう。植物園でハーブなどの苗を購入することもできますし、そういった香りのグッズを販売している植物園もあります。バラやスミレの砂糖漬けや、ハーブティーなど香り豊かな食事を楽しむのもオススメです。